『ボクには世界がこう見えていた』を読んだ感想

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どうもヤニドレイです。

久しぶりの更新となってしまいました。

今回はとある本について思ったこと、感じたことを書きたいと思います。

数年前に買って、再び読み返した本です。

『ボクには世界がこう見えていた 統合失調症闘病期』(新潮文庫)小林和彦

当事者である私が読むと幻覚妄想についての章で強い既視感を覚え、自分自身がまた再発するのではないかという恐怖を覚えました。
 
それぐらい鮮明に著者の幻覚妄想の話が凄まじかったです。
 
著者の小林和彦さんは早稲田大学を卒業後、アニメ会社に入社し、アニメ等に疎い私でも知っている演出家をされていたそうです。
 
そのため、その当時のアニメに対する考察がなされいて、途中闘病記の本であることを忘れそうになります。
 
また、読書家であるらしく、本の後半の一部は書評が多いです。何度も「これ、闘病記の本だよなぁ??」と思ってしまいました。ただ、その本の書評も独自の視点でタメになりました。
 
書評だけでなく、その当時80年代の出来事も交えて書かれています。
 
発症に大きく関わるおニャン子クラブ、とんねるずやおたくバッシングのきっかけとなった幼女連続殺人事件。ベルリンの壁崩壊、そして昭和天皇崩御など。
 
文中で読んでて思わずクスッとしてしまったのは、当時の政党で「UFO党」や「スポーツ平和党」が立候補したことに関して
 
〈また現実がアニメを超えてしまった、と思ってしまった。〉
 
今では政見放送を流している公共放送のテレビ局を「ぶっ壊す」と言っている政党があり、さらに議席まで取ってしまった令和は、色んな物を超えてしまったのか…。あと政見放送で放送禁止用語連発する候補者とかか…。
 
 
幻覚妄想での私の共通点が多く、例えば頭に浮かんだことをとにかくメモしたり、出来事を自分のことと関連付けたりしてしまうこと。そして、ブログの体験記には書きませんでしたが私も当時好意を寄せていた人に対する思いからの発症した部分もあるので非常に共感しました。
 
著者の小林さんは当時浪人生だった私と違い、地位がある社会人なので、悪い表現で言えば私よりもっと周囲の人を巻き込んでしまったでしょう。
ただ、本文にもありますが、周りのサポートが読んでて勝手ながら嬉しくなりました。
 
 
そしてもう一つ私と似たところで、統合失調症で入院した人あるあるかもしれませんが、入院中も不思議な体験や、患者同士の不思議な会話が書いてあり。
 
私自身の体験でこんな会話を思い出しました。
当時ユダヤ陰謀論にもハマってた時期です。
2012年の初めての入院中に仲良くなったIさんとの会話です。
 
ヤニドレイ「大衆や民衆は羊のままでいいんですか?何か行動を起こす狼が必要ですよね?」
 
Iさん「狼は嵌められるよ。ヤニドレイ君は日本の狼だね」
 
ヤニドレイ「だからここ(病院)に連れてこられたんですよ」
 
Iさん「色んな狼がいるよ。世界にも」
 
ヤニドレイ「ロシアの狼はどうですか?」
 
Iさん「あれは耐えてる」
 
ヤニドレイ「ドイツの狼は?」
 
Iさん「あれはやりすぎ」
 

※ロシアの狼=プーチン(耐えてますかね?今、大暴れしてますが…)

ドイツの狼=ヒトラー(アドルフという意味は高貴なる狼という意味があります)

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